相続放棄が相続登記に及ぼす影響とは?相続放棄の基礎知識も解説

全国的に所有者不明の土地が増えており、土地の活用が阻まれるなどの問題が生じています。そのため、これらの問題を解決するために、2021年には改正法が成立しました。
これらの法改正は、私たちの生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。なかでも、相続登記の義務化については、多くの方に知っておいて欲しい部分でもあります。
たとえ相続放棄をしたとしても、無関係というわけにはいかないかもしれません。
本コラムでは、相続放棄と相続登記の関係について、分かりやすくお伝えしていきます。

1.相続放棄とは

亡くなった方(被相続人)の財産は、遺言書が残されていなければ、基本的に法定相続人が相続します。しかし相続する財産は、預貯金や不動産などのプラスの財産だけではありません。借金などのマイナスの財産も、対象になります。
したがって被相続人に相続財産で返済しきれないような多くの借金があった場合には、そのまま相続すれば、借金の返済義務のみを負わなければならないことになります。
このような酷な状況から相続人を解放することができるのが、「相続放棄」の制度です。
「相続放棄」が認められるためには一定の要件を満たす必要はあります。しかし相続放棄できれば、「そもそも相続人ではなかった」という非常に大きな効果を得ることができます。
相続放棄によって被相続人の相続人でなかったことになれば、プラスの財産を得ることもできない代わりに借金の返済義務から逃れることができます。

2.相続放棄の基礎知識

では、相続放棄の基礎知識を確認していきましょう。

2-1.相続放棄の要件

相続放棄は、相続開始を知ったときから3か月以内に家庭裁判所にその旨を申述して行わなければなりません。
遺産分割協議では相続放棄はできず、被相続人の借金の返済義務から免れることはできないので注意が必要です。
なお単純承認した場合や単純承認したものとみなされる行動をとった場合には、相続放棄をすることはできなくなります。
たとえば相続財産の一部を自分の生活費にあててしまったり、相続財産に含まれる建物を取り壊してしまったりという行動などが該当します。
また相続放棄の申述をしても、相続財産を隠す、自分のために消費する、わざと相続財産の目録中に記載しないなどの背信的な行動があった場合には、相続放棄が認められなくなります。

2-2.相続放棄の手続き

相続放棄の申述は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に、相続人が申述書と必要書類を提出して行います。
相続放棄の申述にかかる費用は、申述者一人につき収入印紙800円分と連絡用の郵便切手代です。
相続放棄の申述を行った後は、家庭裁判所から送付される照会書を返送し、特に問題がなければ相続放棄の手続きは完了します。
なお相続放棄したことを対外的に証明する「相続放棄申述受理証明書」は、相続放棄を受理した家庭裁判所に請求して取得します。

2-3.相続放棄できる期間に注意が必要

相続放棄できる期間は、自己のために相続の開始があったこと(被相続人が亡くなったことと,それにより自分が相続人となったこと)を知ったときから3か月間とされています。いつでも相続放棄できるわけではないので、注意が必要です。
なお被相続人の相続財産を調査しても、3か月間では、借金や資産がいくらあるのかはっきりせず相続を承認するか放棄するかを判断できる材料が得られないことがあります。
このような場合には、家庭裁判所に「相続の承認又は放棄の期間伸長の申立て」を3か月以内にすれば、相続放棄できる期間を延ばしてもらえる可能性はあります。

3.相続放棄者がいる場合の相続登記

たとえば、ある不動産を所有するAが亡くなり、長女Bと長男Cが法定相続人であったとします。そして長女Bは相続放棄したというケースで考えてみましょう。
このケースにおいては、長女Bの相続放棄によって、長男CのみがAの財産を相続します。
そのためAの財産を相続したCは、不動産に関しては、所有権の登記名義人をAからCに変更する相続登記を申請することができます。
ただし通常の相続登記の申請において必要な戸籍謄本などからだけでは、BとCが法定相続人であることしか分かりません。
そのためBが相続放棄したことを示す「相続放棄申述受理証明書」の提供が必要であるとされています。
「相続放棄申述受理証明書」は家庭裁判所で発行してもらう必要があり、相続人などが作成することで代えられるものではないので注意が必要です。

4.相続登記の義務化

相続登記については、冒頭でも触れたように、法改正により義務化されることになりました。
その内容について、重要な部分を確認していきましょう。

4-1.相続登記の義務化の内容

相続登記の義務化の具体的な内容は、土地を相続した場合には、「相続開始かつ所有権を取得したことを知ってから3年以内」に相続登記を申請しなければならないとするものです。
これまでは相続登記は任意とされていましたが、所有者不明の土地が全国各地で増えたことにより問題が生じていることを受けて義務づけられることになりました。
なお義務化は、2024年4月1日より実施される予定です。

4-2.義務に違反した場合の罰則

相続登記の義務化において、「申請義務に違反した場合にはどうなるのか?」は非常に気になる部分だと思います。
この点については、法律で「正当な理由がないのに申請を怠ったときには10万円以下の過料に処する」と規定されました。
これは、過料が課される可能性があるという意味で、3年経過したらすぐに過料の罰則を受けるということではありません。申請期間を経過しても、事前に相続登記の申請義務を履行することを催告することなどが検討されており、後日省令などで明確に規定される予定です。
なお相続の関係者が多く必要な書類が収集できないなどの事情があれば、正当な理由があるとして罰則を受けることはないと解されています。

4-3.協議がまとまらない場合はどうする?

相続では、基本的に、遺産分割協議をおこなって、相続人同士で具体的な遺産の分配方法を決めることになります。相続登記は、遺産分割の結果をふまえた内容で申請することができます。
しかし遺産分割協議が成立するためには相続人全員の合意が必要なため、なかなか協議がまとまらないというケースも少なくありません。
今回の法改正では、このような3年以内に遺産分割が成立しない可能性があるケースでは、3年以内に「相続人申告登記」を申請すれば、相続登記の申請義務を履行したものとすることとされました。
「相続人申告登記」は、相続人それぞれが単独で、相続登記よりも簡易にできる登記です。
ただし3年経過後に遺産分割が成立した場合には、遺産分割が成立した日から3年以内に相続登記を申請しなければならないとされています。

4-4.義務化前に発生した相続はどうなる?

2024年に予定されている相続登記の義務化ですが、義務化以降に発生した相続だけが対象になるわけではありません。
義務化の実施以前に発生した相続についても、相続登記の申請義務が課されます。もっともこの場合の申請義務は、相続開始時ではなく施行日から3年以内とされます。

5.まとめ

今回のコラムでは、相続放棄の基礎知識とともに、相続登記の関係や相続登記の義務化についてお伝えしていきました。
相続放棄や相続登記については、身近な法律家である司法書士に相談するとスムーズです。
お悩みの際には、ぜひお気軽にご相談ください。

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