自筆証書はコワイ・・・

こんにちは。司法書士の樋渡(ひわたし)と申します。
今回、私が過去に受け持った案件で、自筆証書遺言のトラブルについてお話させていただきます。

遺言書には自筆証書遺言と公正証書遺言があり、ご自身で作成したものを自筆証書遺言といいます。
相続のトラブルを避けるためにご自身で遺言書作成をされる方も多くみられます。
しかしながら、自筆証書の遺言書が要件を満たさずに遺言書が無効となって相続人間で遺産分割協議をすることになり、結局まとまらず、裁判になったりすることもあります。
例えば、パソコンで作成し、押印したものをよく見ますが、こちらは無効となりますのでご注意ください。
また、“不動産をTさんに渡したい”という内容の遺言書がありましたが、住所が特定できず、登記ができないため遺産分割協議をせざるを得なくなったという案件もありました。

生前に円滑な相続をしたいという意思があるにもかかわらず、せっかく作った遺言書が意味をなさない結果となってしまうのは残念です。

そして、自筆証書は保管場所についてのトラブルも多く発生しております。

その1

ご依頼者様(仮にA様と申し上げます。)よりお電話いただき、お亡くなりになられたお父様の相続のご相談をしたいとのことでしたので、遺言書の有無をお聞きしたところ、自筆証書の遺言書があり、封がされたまま仏壇の引き出しに保管されているとのことでした。封がされている遺言書は、家庭裁判所により相続人又はその代理人の立会い(このことを検認といいます)がなければ、開封することができない(もし封がされている遺言書を勝手に開封すると、5万円位の過料(いわゆる罰金)が課せられることがあります)ので、そのまま保管しておくようにお伝えし、今A様以外のご相続人全員が故人宅に集まっているとのことでしたので、明日ご自宅にお伺いしてご説明差し上げる旨お伝えいたしました。

翌朝、A様からお電話があり、とても焦っていらっしゃるご様子でしたので、お話をお伺いすると、昨日はあったはずの遺言書が忽然と無くなっているとのことでした(昨日まではあったとのことでした)。

監視カメラを設置しているわけでもなく、警察に連絡するなど家庭内のことを大げさにすることを依頼者が望まなかったため、だれがどこに持っていったのかわからず・・・
遺言書の内容もわからないので、亡くなった方の意思は分からないまま、法定相続分の割合による遺産分割で手続きを進めることになりました。

もし誰かが中身を見て自分の不利なことが書かれていたら

隠したり捨てたりしてしまいたい、という気持ちもわからなくもありません。

なお、実際に相続人が故意に遺言書を捨てたり破いたり隠したりしたら、相続人の欠格事由になり、相続人の地位から排除される、というとても重いペナルティが待っています!

自筆証書遺言は世界に一つしかないからです。

その2

ご依頼者様(仮にB様と申し上げます。)のお父様がお亡くなりになられたという案件で、初めは、遺言など何もないとの話でしたので、遺産分割で、という話で進んでいました。しかしB様の弟様から当センターに遺言書が見つかったので、見てほしいというご連絡を受け、見せていただいたのですが、「(B様の名前を二重線で削除し)(B様の弟様)にすべて相続させる。」という内容でした。どう見てもB様の弟様の名前だけ違うボールペンで書かれており、私は筆跡鑑定などできませんが、他のいろいろなB様の弟様が作成した書類から類推するに、B様の弟様の字でした。遺言書を偽造することは、相続人の欠格事由になり、相続人の地位から排除されます。B様は弟もお父様の介護を一生懸命やっており、弟がたくさん財産をもらいたいという気持ちもわかるし、身内を犯罪の犯人であると告発などしたくなく、穏便に済ませたい、というご意思でした。弟様ともう一度お話をしていただき、弟様もご納得していただき遺産分割協議に切り替え、半分ずつ相続することとなりました。しかしこの出来事はB様と弟様の仲に遺恨を遺すことになってしまいました。
亡くなったお父様が適切な遺言を遺しておいてくれたら、このようなことにはならなかったのではと思います。

私たちは2020年7月から始まった法務局での自筆証書遺言の保管サービスまたは公正証書遺言をおすすめいたします。
法務局での自筆証書遺言の保管サービスは、自筆証書遺言の原本を法務局で保管するサービス、公正証書遺言は、公証人役場で遺言の原本を保管するサービスです。
遺言書を保管する場所として仏壇の引き出しに保管するということはよく聞きますが、いつの間にか誤って様々な書類と一緒に捨ててしまった、ということも少なくありません。
また、厳重に保管しすぎて相続人に見つからない、見つけてもらえないこともあります。
紛失の恐れもありません。
後から相続人に偽造される恐れもありません。

以下各種遺言の特徴やメリット・デメリットです。

1番おすすめ!公正証書遺言
自筆証書遺言
作成者公証人役場にて作成本人
保管場所公証役場自宅等
2番おすすめ!遺言書保管所(法務局)
内容公証人及び承認の前で遺産内容を述べ公証人が作成したもの遺言者が自筆で遺言書の本文を書き、そこに日付と署名・押印をして遺言書
裁判所の検認手続※1不要必要不要
公証人証人公証人 1人
証人 2人
不要
相続時の戸籍収集遺言者(死亡時の戸籍のみ)+相続する人のみの戸籍遺言者と相続人のすべての戸籍を集める
遺言者(出生~死亡)+相続に関わる全員分の戸籍
メリット
  • 裁判になっても安心
  • 全国どこの公証役場でも作成できる
  • 自分で書かなくて良い
  • 公証役場に預けるという安心感
  • すぐに遺産相続を開始できる
  • 簡単に作成できる
  • 遺言書の存在を秘密にできる
  • 書き直しが自由にできる
  • 簡単に作成できる
  • 相続人による改ざんの恐れがない
  • 費用負担が少額で済む※2
  • 相続が発生したら通知をしてくれる
デメリット
  • 専門家に支払う報酬の他に、公証役場に支払う費用がかかる
  • 遺言書の紛失リスクがある
  • 相続人による改ざんの恐れがある
  • 相続人間で争いが起こる可能性が高い
  • 字を書くことができない場合は作成できない
  • 形式や内容により遺言執行ができないリスクがある
  • 本人が法務局へ出向く必要がある
  • 字を書くことができない場合は作成できない
  • 保管手続きが出来る法務局が決まっている
  • 遺言書の内容については審査してくれない※3
  • 氏名や住所に変更が生じたら届出が必要

※1 裁判所の検認手続とは、相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。家庭裁判所に書類を提出し、家庭裁判所から検認当日相続人に家庭裁判所に出向くことを要請されますので、相続人の経済的・精神的な負担になります。

※2 自筆証書遺言書の保管制度の利用料は、遺言書1通3900円です。追加費用は不要

※3 法務局が確認するのは、あくまでも自筆証書遺言が法的に有効になっているかのみ審査します。「本文はすべて手書きか」「署名、捺印があるか」「日付が記載されているか」のみの形式的なものであり法務局に預けたからトラブルにならない遺言を残せるわけではありません。法務局では、遺言書の内容及び作成に関する相談には応じてくれません。

料金はコチラ>>>

遺言書作成後のサポートについて

遺言の執行手続きサポート
内容当相続相談センターでは、遺言執行者に就任し、相続人の方を代理して、
  • 財産目録の作成
  • 銀行・役所への届出
など煩雑な手続きを進め、遺言者の意思に従った財産分配等を実施
報酬額遺産総額の0.8%~(但し最低額20万円)

上記は税抜表示となります。

なお、 当相続相談センターでは、ご希望があれば、
一度遺言書を作成した後も、定期的に依頼人へご連絡し、
ご相談に応じています(無料サービス)。
もし、遺言書を作成した後に、
「やはりあの財産はあの子に」「妻にあのことも伝えておきたい」
といったお気持ちの変化があれば、そのご要望にしたがった遺言書の書き換えもサポートしています。

自筆証書遺言の法務局での保管または公正証書遺言作成により、円滑円満な相続となります。
ぜひ当センターにお気軽にご相談ください。

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