後見や信託を行った場合生前贈与の相続対策はできる?

生前贈与を利用して、相続対策を行うことができるということをご存知の方も少なくないと思います。

その際に、後見制度や信託を利用して相続税対策を行うことはできるのでしょうか?

ここでは相続税対策と、後見・信託の関係について詳しく解説していきます。

1.相続税・贈与税とは

相続税とは、相続するプラスの財産の金額により国に納める必要が出てくる税金のことです。

この相続税には基礎控除分があり、3,000万円+(600万円×法定相続人の人数)以内の場合に関しては非課税となります。

この基礎控除分を超えた場合には、その金額に応じて異なる税率で相続税が課される可能性があります。

ということは、相続税を低く抑えるためには亡くなった人のプラスの財産をなるべく基礎控除の金額内に収めておく必要があります。

そのため、このように、亡くなるまでに相続税のことを考えて対策をしておくことは非常に重要になります。

相続税対策の一つに、生前贈与というものがあります。

生前贈与とは、自分が生きているうちに現金などのプラスの財産を遺したい人に贈与しておくというものです。

ここで気を付けたいのは、贈与を行う際にはある一定の金額を超えると贈与税が発生してしまうという点です。

贈与税の控除額は110万円までとなっており、年間の贈与額がこの110万円を超えると贈与される金額に応じて贈与税が発生することになります。

そのため、贈与税が発生しない110万円までの範囲で贈与を行い、贈与税の発生を抑える必要があります。

このようにして相続時のプラスの財産を減らすことで相続税対策を行うこともありますが、生前贈与に関してはもう一点注意点があります。

本人が死亡する直近の3年間に行われた贈与に関しては相続と同様に扱われるため、相続財産に含められ相続税が発生する対象となることがあるため、注意して行わなければなりません。

2.後見制度

後見制度には、法定後見制度と任意後見制度があります。

法定後見制度は、本人の判断力がすでに十分にない場合に利用される制度で、任意後見制度は、本人に十分な判断力があっても将来判断力が不十分になった場合に備えるための制度です。

(1)任意後見制度

任意後見制度の場合は、本人の判断力が十分な状態のときに後見人を選ぶため、その時点で自分の判断力が低下した場合の自分の生活や看護・療養などの方法に加えて、財産管理の方法などについても代理権を与える契約を、任意後見契約を公証人が作成する公正証書により結んでおくことになります。

(2)法定後見制度

法定後見人制度は本人の判断力が衰えてから、または全く失われてから利用する制度のことで、家庭裁判所で本人の後見・補佐・補助を行う人を決定します。

法定後見制度で後見・補佐・補助のどのレベルの後見人が付くかは、本人の判断力の程度により異なります。

後見は認知症や事故などにより植物状態になっているなどの事情で本人の判断力が常時欠けている状態の場合に利用される制度で、本人が契約を行ったり財産を他人に与えたりすることがないよう本人の財産を保護する目的で付けられます。

この法定後見制度を利用すると、本人の財産は事実上凍結されてしまうことになります。

そのため、日常生活に必要な食品や衣料品の購入、光熱費の支払いといった出費以外は原則としてできなくなってしまいます。

従って相続対策は、後見制度を利用する場合にはできなくなってしまうため、注意が必要です。

3.信託

ここでいう相続税対策のための信託とは、家族信託のことをいいます。

家族信託とは民事信託の一種で、親族等の第三者に財産を信託し、管理や処分を任せることを言います。

(1)家族信託とそのメリットとは

家族信託は、民事信託とも呼ばれます。

家族信託は、近年認知症により親が自分の財産を管理できなくなるといったケースが問題になってきており、子どもが親に代わって財産を管理したいという考えから注目が集まり始めた財産の管理方法です。

また、二次相続人以降の継承者を指定できる点もメリットの一つです。

さらに自分が経営している会社の株式の継承や、共有している不動産の問題を解決したり、障害を持つ子どものために利用したりすることも可能です。

(2)家族信託のシステム

家族信託には、基本的に委託者・受託者・受益者の3人が設定されます。

受益者は複数にすることも可能ですが、ここでは1名として解説していきます。

委託者とは、契約により財産の管理・処分を委託する人、受託者は委託者との契約により財産の管理・処分を委託された人、受益者とは財産の管理・処分により利益を得る人のことで委託者と同一の場合もあります。

管理・処分を委託した財産のことは、信託財産と呼びます。

例えば父を委託者、息子を受託者、孫を受益者とした場合には、父の信託財産の管理・処分は息子が行い、それによって得られる利益は孫が受け取ることになります。

これを他益信託と呼びます。

受託者と受益者が父ひとりの場合には、父の信託財産の管理・処分を息子が行い、それによって得られる利益は父が受け取ることになります。

これは自益信託と呼びます。

(3)家族信託を利用できないケースとは

家族信託を利用するためには、委託者と受益者の間で信託契約を結ぶ必要があるため、委託者の判断力が十分にあるうちに始める必要があります。

委託者となる人が認知症を発症したり、突然の事故や病気により意思の疎通ができない状態になってしまったりしている場合には、信託契約を結ぶことができないため家族信託を利用することはできません。

(4)家族信託を行う場合に発生する税金

家族信託を利用する場合には、様々な税金が発生する場合がありますので注意が必要です。

相続税

自益信託の場合、委託者兼受益者が志望した場合には、信託契約により定められた新たな受益者に対して相続税が発生します。

贈与税

委託者と受益者が異なる場合(他益信託の場合)には、委託者から受益者へ贈与を行ったとみなされるため贈与税が発生します。

譲渡所得税・住民税

受益者は信託財産から生じる利益を受け取る権利である信託受益権を他人に売却することができます。このとき売却した金額に応じて譲渡所得税及び住民税が発生します。

信託期間中の税金

信託期間中は、受益者が信託財産を所有しているとみなされるため、所得税と住民税が発生する可能性があります。

4.まとめ

ここまで、後見と信託が果たす役割について解説してきました。

後見には2種類、信託にも2種類あり、後見に比べて信託のほうがより柔軟な相続対策ができることがお分かりいただけたと思います。

しかし、信託により受益者が受け取った利益は、毎年確定申告を行う必要があり、必要に応じて税金を支払う必要があります。

どちらの方法を取る場合でも、相続対策を行う本人の判断力が十分なうちに、これら2つの制度の内容を比較検討し、自分の意向に沿った相続、相続人にとって一番良い結果が得られる方法を選ぶようにしましょう。

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